最近は去年9月からお待たせしてるエンジン異音、エンジン分解とまだ去年からの長期掛かりそうな作業入庫をこなしてますが、
いろいろこなせていて最近はそれも落ち着きかけてます。
しかし、4月に無理したせいか体調はイマイチです。
待たせてる車両があるため、体調悪いなんて事も言ってられないので、もう少し無理してこなします。
と、9月辺りに診断してエンジン異音の原因が解らずの車両の原因が解りました。
多分、この診断法は空冷ワーゲンにはこの異音を確実に診断出来る方法かと思います
原因はクランクシャフトのスラスト方向のクリアランスがある(縦方向のガタ)なんですが、
どの部分にガタがあるかが問題です
このエンジンはフライホイールを外すとシムがありシムでクリアランスを調整します。
マニアルでは0.08mmから0.15mm限度とありますが、すべてのマニアルでこの数値なのかはわかりませんが、国産車から見るとこんな数値辺りだろうと思います。
ここなら調整で済むのですが、
原因はカムシャフトギヤのスラスト方向のガタでした
分解は確実なんですが、この部分は焼き入れして組み付けるのでガタがある?となるとどちらかの摩耗が想像されます。
こうなると、ギヤ交換、クランク交換になります。
クランクシャフト交換ならめんどくさいですねー。
クランク回していて、何台かこの症状を発見したことありますがどこのガタかはわかりませんでした
発見してもエンジンは長年健康そうにとりあえずは回転してるからと、エンジン分解しろと言っても金額の問題で簡単には分解できないので、言う必要が薄れてきます。
症状は、クランクプーリー上部のフューエルポンプ辺りからコンコンとリズムよく音が出ます。
診断確定法は、クランクシャフトについてるクランクプーリーを左右に回して、この時に本来ならクランクがどの位置に来てもガタは感じられません、ガタがある場合はどこかに異常があります。
エンジン脱時にはほとんどの車両はオーナー本人に言わずにクランクシャフトのスラストクリアランスの測定はしてるのですが、ガタがないのにガタがある?
どこなんだーーーと思ってたんですが、やっと謎が解けました。
このクランクカムギヤはプーリーボルトを締め付けて固定はできません。
中間にクリップがあり締め込んでもここで止まります。
結局、どこかの部品を分解交換になります。
確認したい時は、ヒューエルポンプの黒いプラスチックを抜いて目視出来ます。
確認したい方は、心臓に病のない方のみ自分で確認してください。
ショックで心臓が止まっても責任は持てません。
では、ここで疑問が出ます。
俺の車は調子よく走ってるからそんな音なんて良いんだと思うでしょう。
多分ですが、今回の車両は徐々に出ていたか、組み付け時から出ていたになります。
原因は、クランクシャフトの加工サイズが細いのでしょうね。
去年から組んでいるエンジンで、新品クランクを組んだのですが、かなり数値が違い1度交換してもらいましたが、それでもモノが悪い状態でした。
しょうがないのでいろいろ苦労しましたが完成してますが、クリアランス数値の調整でこんなにガタが?
という部分があり厚めでシム調整しました。
オイル交換が悪い場合でもクランクは摩耗します。
そしてメタルが偏摩耗します。
分解時には車両が邪魔になるため貸出エンジンで乗ってもらってるのですが、
先週の話ですが、貸出エンジンのオイル管理が3000キロオーバで走っていた模様で、コンロッドメタルがダメになってしまったようで、今後に予定位されている分解ができなくなりました。
この方には数回オイル管理しろと言っていたのです、結果は想像通りでした。何回か注意をしていたので、それなりに責任は取ってもらいます。
お待たせしてる方にはもう1基貸出用エンジンを組み付けして確保するので、少々待たせてしまうことになります。
入庫時期を言われてる方は、予定より1か月遅れますのでお待ちください。
この貸出エンジンの破損で、他の作業も遅れますので申し訳ありませんがお待ちください。
話は戻りますが、写真の2枚目、3枚目の光ってるリングとギヤの間の隙間が今回の異音の原因箇所です。
見えにくいのですが4枚目は原因の隙間にドライバー刺してます。
ヘリカル形状ギヤなので、回転時にはスラスト方向に移動する作用があるので、この時にコンコンと音が出るようです。