これが妥協してしまった作業の結果です。
ギヤの回転にはぎこちなさはありませんでした。
自分の基準で合格ラインがあるので、完成として組み付けてテストの段階で誤作動などはありませんでしたが、面の仕上げに関していまいちでだきょうしました。
理由は、削ってみたら気泡があり、それがテーパーピ二オンの回転滑走面でした。
再溶接してきれいにとも考えましたが、この気泡と溶接がオイルの染み出る現象にはじいて穴が出来てる原因があるため、作動時の滑走状態を想像して妥協範囲、予算の範囲と考え妥協しました。
しかし、この気泡ポイントを避けることができるように面だしと、滑走してもあまり手ごたえがなく影響が少ないと実証したので面だしをしました。
ピ二オンは完全に肉盛して旋盤加工に出しました。
ここで問題はピ二オンテーパー角(斜めに削ってある角度)これが浅いとスパイラルギヤに底着きしてしまい、らせん状のスパイラルギヤを滑りません、滑らなければ回転しないのでハンドルが切れません
スパイラルギヤ削りはハンドメイドです、手やすりでゴシゴシ削りました
角度が問題で何回も組み付け、オレンジ色のコウミョウタン(習字の先生が使うオレンジ色の粉)をオイルで溶いて塗り付け当たり面を点検して削りました。
この削りがどこの人も機械でできないと言われしょうがなしでハンドメイドです。
スパイラルギヤの外周から4ミリくらいを滑走していたので、0.??ミリ段が出来れば外周4ミリからずれるのかを考えながら修正。
このスパイラルギヤは材質が柔らかいため、溶接修正の硬さで完成にしました。
ピ二オンのほうは焼き入りしてあり、溶接肉盛では柔らかいはずです。
どれだけの耐久性があるかはわかりませんが、ある程度の硬度があるため合格にしました。
ピ二オンも写真の状態から底着きするので少々加工をしました
内部のベアリングも交換、ベアリングの転がるリングも面が荒れていてある程度は修正しました。
テーパーベアリングは見たことない角度のテーパーベアリングで、鉄の粉をかみこんで面が荒れていたのである程度の修正。
完成後はスムーズに動くようになりました。
しばらく使ってもらい、どれだけ持つかデータがほしいんですが、相当走らないと減らないと思いますが、今後はどうなるのか??
原因はメンテナンスの勘違いと、放置したことにより問題が悪化したことですので、機械物は放置しないようにしてください。
この修理は不可能を可能にしたのでしょうか??