このトラブルは最近のものなのですが、原因はガソリンキャップです
内圧のコントロールができずタンクが真空になる方向になり、収縮と膨張を繰り返し、運の悪いことに新品の燃料タンクは材質の厚みが薄いことも加わりひび割れに繋がりました。
タンクは長方形なのですが、中央部分では縮すぎで反ってしまってました。
修理法は、溶接なのですが内部のガソリンを抜いたと思い溶接したら爆発します。
過去の経験ですが、小さい携行缶で実際に給油口からバックドラフトさせてしまいました。
その時の条件は、真夏、気温30度以上の室内でガソリン抜いて蓋を開けた状態で2週間放置
その後に溶接したのですが、半自動溶接トーチを3回目握った瞬間、ピューと言って火が見えたと思ったら中に引っ込んでいきタンクが少しジャンプしました。
さすがにこれは危険だと思い、いつもの方法で溶接しましたが、
ある大やけどをした経験者から聞いた話では、内部に塗装などがあれば揮発しないよと言ってました。
それの実証実験だたのですが、本当に爆発するとは思わなかったですね。
皆さんが想像するのは、内部に水を入れて溶接というのが想像できると思うのですが、そんなことしてたら水は簡単に抜けません。
なのでもう少し物理的な考え方で溶接します。
燃焼とは?
を理解すれば簡単です。
混合気というものが出て燃焼するのですが、メラメラ見える揮発だけでは燃えません。
理想の混合比があり、その辺まで近づくと燃えます。
なので、この理想の混合比率をずらせば爆発、燃焼しません。
しかし、この新品タンクは簡単に溶接ができず少々困りました
理由は、メッキしてありこれがなかなか取れず溶接もあまり綺麗にはできませんでした。
しかし、圧力テストでは漏れはなかったのでそのままにして塗装しました。
たまに溶接が悪いからと削ると、ピンホールなどがあり、小さな穴があいてしまいます
溶接は、一気に止まらず溶接です、止まるとウロコ状に境界面が出来てしまい隙間ができてしまいます。
で、給油口が振動でよく折れるので、根元部分には補強を入れてあります
補強はこれで十分です
収縮して長方形の一辺が反ってしまった部分も、内部に圧力をかけて、さらに引っ張り修正しました
写真は、修正後です。
修正前のわかりやすい写真があれば良かったのですが。
1センチくらい内部側に反ってました。
と、最近の作業でした。